徳島支部板野分会、黒下 濱子さん~『朗読ボランティアで心豊かに』~
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緑綬褒章 感謝状(財団法人 鉄道弘済会)

 夫が徳島県西部や高知県内で土讃線、徳島線の駅勤務のあと府中駅を最後に退職し、私たちは北島町に住居を構えました。
 子供たちが独立し、夫婦2人になった時から今後の生き方を考えるようになりました。 経済成長と共に栄養状態も良くなり、平均寿命も延びて今や人生百歳時代となりました。その上女性は男性より6~7歳は長生きをするようです。 夫とは六歳違い、計算通りだと確実に12~3年は一人暮らしになってしまいます。その年月を楽しく元気に過ごすには と 日々考えました。
 北島町のボランティアの会に入り、手話を習いましたが長続きしませんでした。 そんなある時、新聞で朗読奉仕員養成講座募集の記事目に止まり、私のしたかったのはこれだったとすぐ申し込みました。
 本は好きでよく読んでいましたし、国語は好きで小学生の頃は先生によく朗読をさせられましたが、朗読は楽しく、他の生徒の何倍も読んだ記憶があります。好きな本が読めて、人に喜んでもらえると、1週間に一度の講習も楽しく、半年間があっという間でした。終了と同時に徳島県朗読ボランティア友の会」へ入会、同時に町の朗読ボランティア「もくせい会」へも入会しました。
 平成19年に夫が他界しましたが、朗読ボランティアの活動が心の支えになり、仲間たちと障碍者プラザでの月1回の勉強会や、時折の講習会で多方面の勉強をしながらボランティア活動を続けています。中には難しい本も届きますが、読み終えた時の達成感は何とも言えません。利用者の方から点字でお礼の手紙を頂いたり、労いの言葉を頂くと、明日も頑張ろうと意欲が湧いてきます。体調を崩すと声に出ますから、自ずと食事など体調に気を配り、健康維持に大いに役立っています。
 朗読奉仕に加え、10年ほど前から仲間と共に始めたのが「紙芝居」です。老人ホームなどの施設で実演する戦前の映画「愛染かつら」などの古い演目では感動される高齢者も多いようです。 ボランティア活動を通じて日々感動を味わいながら健康寿命を伸ばし、これからも心豊かに年を重ねたいと願っています。

10年ほど前から紙芝居の上演を行っています
徳島支部総会での紙芝居の上演 朗読ボランティア活動