お花見と分会総会 (愛媛支部 東予分会)
 春の訪れを告げる、桜の開花が話題に上る弥生3月、心配されるコロナ禍も今もなお終息に至らず、高止りの状況下にあったのであるが、毎年この時期にはOB会ホロ酔の会メンバーで細々と実施してきた花見であるが、実施か中止するのか思案、議論した。その結果は屋外で実施でき、密を避けることができる、参加できる全員の3回目の予防接種も終えている、万全のコロナ対策を講じることで花見と東予分会の大会をも兼ねて実施してはどうかということになった。もっとも基礎疾患のある方、また高齢で外出もままならない状況にある人、遠方の人には案内を控えさせてもらった。年度末のこの時期でもあり、この機会に一応のけじめをつけることとした。
 この一年、あじ散の増収旅行を除いて、活動らしき活動は、制限せざるを得ない状況となり忸怩たる思いであった。会場の選定では 伊予の嵐山といわれる、古くからの桜の名所である武丈公園に意見一致、「近くですまそうや」となったのである。  当日、同公園でも最も古い木であり、河川敷の枝垂れ桜の下に会場を設営することに。 加茂川をはさんで対岸には堤防添いに満開の桜並木が春霞に浮かぶ、遥か彼方には石鎚山を望める絶好のお花見となった。
 早々に総会の3年度の活動報告、会計報告、4年度の計画、役員の改選などをすませ、懇親会へと続く。年長者の音頭で乾杯。ご当地の銘酒、めったに手に入らない幻の酒の入手方法、甘口、辛口等々の酒談議や、お互いの体調の話、仲間の消息と話題は尽きない。
 同公園の中でも著名な老木、枝垂れ桜の枝先が私の薄くなった頭をなでる。紙コッフに注がれた冷や酒に、風もないのに一片の桜花びらが浮かんで舞を舞う。何と風情ある光景ではないだろうか、ウットリしたものです。  和やかな宴も2時間はアツという間であった。夕闇のせまる頃ともなると設営した場所が、昼間の桜をメインにしたため照明が乏しく月明かりもない、ボンボリに遠く、手元がおぼつかない、酒をこぼす場面も、照明まで気付けなかった迂闊さも甚だしい。
 折しも寒の戻りで夜ともなると肌寒い、加茂川のせせらぎも心なしか寒気をおぼえる。 多小の心残りではあったが、早めのお開きとなり後片付けをすませ、タクシーで西条駅へ急いだのでした。
 今回のお花見ではすべての会員に周知できなかったこと、変則的な総会になってしまった事は大変に申し訳なく残念でならない。