香川支部三本松分会、中川 義博さん~”だんじり子供歌舞伎”の伝承~
  東かがわ市松原地区は、江戸時代から白鳥神社の門前町で栄え、獅子舞い・松原太鼓など様々な芸事が盛んな土地柄です 。
 とりわけ白鳥神社の祭礼に奉納される 、京風の雅びやかな“ だんじり子供歌舞伎”は、特筆すべきものがあります。
 その起源は定かでありませんが 、江戸末期から明治初年と伝えられ、明治中期に五台の“だんじり子供歌舞伎“ が奉納され、「だんじり」を舞台に町内のあちこちで上演されたようです。
 豪華な衣装を身に着けた幼い子供達が、浄瑠璃や三味線に合わせ身振り手振りで演ずる可憐な芝居は、見物人を魅了し華やかな祭礼を一層華麗に盛り立てたと伝えております。
 全国でも稀有な芸事から、県内では白鳥地区だけの伝統的文化も、昭和30年過ぎから49年まで様々な事情で中断し、自鳥神社へ奉納されておりません。 当然ながら復活を持ち望む町民の声が高まり、昭和50年に白鳥本町婦人会や青年団の献身的な努力で、「太巧記十段自・尼ケ崎三段」が復活し、白鳥神社祭礼へ奉納されました。
 このとき白鳥地区はもとより、近郊近在から数多の見物人が押し寄せ万雷の拍手喝采を受けて、その模様が新聞やテレピで各方面へ報道されています。
 その後、時代の推移に伴い中断を余犠なくされましたが、平成に入り橋本 守会長 (東かがわ市議会議員〉を中心に、地域を愛する関係者が“組識を組み立て”再度の努力で、不死鳥の如く蘇り白鳥神社祭礼に華を添えるようになり現在に及んでいます 。
 私は“だんじり子供歌舞伎”保存会会長の橋本 守氏と、「香川さわやかロード」ボランティア活動を通じ親しくなり、その関連で“だんじり子供歌舞伎”のポスター貼り、子供の様子を短歌・俳句に詠み、読売・四国新開掲載で宣伝するなど、細やかな裏方のお手伝いをしています。
 また演ずる本町小学生とも馴染みとなり、毎朝子等の登校時は三叉路で交通整理をしており、卒業シーズンには馴染みの6年生にメッセージと記念品を贈り、彼等からも嬉しい返事を頂いています 。
 “だんじり子供歌舞伎”は 、白鳥神社春祭り(5月3日から5日)で数多くの“お捻り”が飛ぶなか4日・5日に境内で奉納されます。現在は各方面から要望があり、圧巻は何と言っても琴平の金丸座で上演できる事でしょう。
 これからも従来にも増して“だんじり子供歌舞伎”伝承のために、裏方ながら精一杯頑張って行こうと思っています。

〇”だんじり子供歌舞伎”等のスライドショー
     
平成6年5月3,4,5日 芸題「神霊矢口の渡し」
公演の様子
平成16年10月3日 第24回「全国豊かな海づくり大会」参加
公演の様子
平成20年5月4,5日 芸題「義経千本桜 吉野山進行の段」
公演の様子
平成27年5月4,5日 芸題「絵本太閤記十段目 尼ヶ崎の段」
公演の様子
平成30年5月4,5日 芸題「恋女房染分手綱 重の井子別の段」
公演の様子
読売・四国新聞に掲載された短歌・俳句・川柳
公演の様子
卒業時にメッセージと記念品を贈ったその返礼